日本に様々なメンタルヘルスに関する機関や施設があります。
メンタルヘルスに関する機関や施設というと、病院やカウンセリングルームが最初に思い浮かぶかと思います。これ以外にも、実は様々な機関・施設が日本には存在しています。
地域生活定着支援センターとは、比較的新しい機関であり、2009年から全国での設置が進められているものになります。
主に高齢者や心身に障碍を持つ方々のために福祉的な支援を実施することを目的としています。
また、他の矯正施設を退所した方々を福祉サービス等に即時につなげるという活動目的も有しています。
犯罪や非行などの様々な原因から矯正施設に収容されている方々の中には、自立した生活を送ることが困難な者も多かったり、家族による受入ができず、なんのサポートもないまま地域社会に戻ることしかないというケースが多くあります。
そのため、このようなケースでは再犯による再収用を繰り返ししまうという悪循環が生じてしまいます。
こういった社会問題を受けて、厚生労働省が「地域生活定着支援事業」という新プロジェクトを創設しました。(https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/hukushi_kaigo/seikatsuhogo/kyouseishisetsu/index.html)。
このプロジェクトによって新たに設置が進められているのが地域生活定着支援センターなのです。
地域生活定着支援センターは各都道府県に1か所ずつを基本に設置が進められています。
現在、日本国内には以下のセンターが設置されています。
地域生活定着支援センターの事業はNPO法人・社会福祉協議会・社会福祉士会なによって受託されて業務が実施されています。
そのため、センターの規模・設備は大規模な福祉施設のようなものから、アパートやマンションの一室規模のものまで様々です。
地域生活定着支援センターの主な業務は以下の3つとなっています。
1つ目はコーディネート業務であり、保護観察所からの依頼に基づいて、対象者の退所後に必要な福祉サービスのニーズを確認し、施設等の斡旋や必要な福祉サービスに係る申請支援を実施するというものです。
2つ目はフォローアップ業務であり、コーディネート業務による斡旋によって矯正施設退所者を受け入れた施設等に必要なアドバイスなどを実施するというものです。
3つ目は相談支援業務であり、矯正施設から退所した者の福祉サービス等の利用に関して、本人またはその関係者からの相談に応じ、福祉的な支援を必要と認める出所者の場合は引き続き、アドバイスなどの必要な支援を実施するというものです。
地域生活定着支援センターもメンタルヘルスに関連する機関・施設であり、心理カウンセラーや心理専門職が日々、業務に臨んでいます。
この記事を執筆・編集したのはTERADA医療福祉カレッジ編集部
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