マイケル・ガザニガは12月生まれの著名な心理学の専門家です。
心理学・カウンセリング・メンタルケアの専門家には、12月生まれの著名な先生方がいます。
マイケル・ガザニガは1939年12月12日生まれのアメリカの心理学者です。
ガザニガはカリフォルニア大学で学んだ後、1961年にダートマス大学を卒業、1964年にカリフォルニア工科大学に進学しています。
そこで、ガザニガは心理学者のロジャー・スペリーの指導を受けることになります。
スペリーの下でガザニガは心理学と生物学について研究し、心理生物学の博士号を取得しています。
ガザニガは脳における情報処理に関する研究を進めており、その過程で、認知心理学とも関連の深い認知神経科学という分野の先駆者となりました。
認知神経科学とは人間の認知活動を脳の大脳皮質を中心とする神経系の働きとして、そのメカニズムを具体的に心理学・神経科学の主に2つの学問領域の観点から研究していくというものです。認知神経科学の誕生と発展には以下のような要素が強く関連しているとされています。
このような科学の発展と技術の発展が重なり、ちょうどその時代に専門家として研究をしていたガザニガが認知神経科学の代表的な研究者となっていったのです。
特にガザニガが実施した研究で有名なのは、分離脳に関する研究です。
人間は右目で見たものは左脳に、左目で見たものは右脳にそれぞれ情報として送られて処理されます。
その上で、脳梁で左脳で受け取った情報と右脳で受け取った情報を組み合わせることで、はじめて目で見たものを正確に理解することができるわけです。
同様に左手の感触は右脳に、右手の感触は左脳に送られて処理されるようになっています。
しかし、脳梁に損傷を負っており、左脳と右脳が直接つながっていない状態(分離脳)になると、左脳と右脳で情報交換をすることができません。
そのため、以下のような現象が発生することが判明しています。
このように、分離脳の研究から、人間の脳の詳細な機能が明らかになりました。
ガザニガによる認知神経科学の研究は精神疾患やストレス、メンタルヘルスとも関連があることが判明しており、現在も精力的に研究が進められています。
この記事を執筆・編集したのはTERADA医療福祉カレッジ編集部
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