コラム

ストレスオフの日と心理学の関係

2024.11.23 心理
  • 心理療法
  • ストレス

ストレスオフの日と心理学には、どのような関係があるのでしょうか

 

【目次】

  1. 1.11月23日は「ストレスオフの日」
  2. 2.心理カウンセリング分野におけるバイオフィードバック療法について
  3. 3.バイオフィードバックの心理療法について
  4. 4.まとめ

 

1.11月23日は「ストレスオフの日」

日本では365日の全てに何らかの記念日が制定されています。11月23日は「ストレスオフの日」に制定されています。これは、オリジナル化粧品「メディプラス」事業を展開する株式会社メディプラスが制定しています。この11月23日は勤労感謝の日でもあり、仕事のストレスをねぎらうということで、同じ日をストレスオフの日としたわけです。この日は、ストレスオフを意識する活動(オフ活)や、ねぎらいの気持ちを贈りあうことでストレスを軽減するなど、ストレス対策の意義を呼びかけ社会に笑顔を増やすことが目的となっています。

 

なぜ、化粧品会社がストレスオフの日を制定したのかというと、肌はストレスの影響があらわれやすく、心の不調が肌あれや乾燥などの原因である場合も少なくないからであるとされています。同社ではスキンケアにとどまらず、現代女性の生き方、暮らし方にも視野を広げ、セルフケアの視点から肌にも心にも「ストレスオフ」を提案し、実践する活動に取り組んでいます。ストレスオフの日は、日中の気分転換や休息、睡眠、休日の過ごし方などあらゆる日常の中で、誰もがストレスオフのスイッチングを意識し、実践すること。これを「オフ活」と名付け、広く社会全体に普及・定着させていくことを目指して、様々な活動を実施しています。

 

では、ストレスオフと心理学には、どのような関係があるのでしょうか。

 

2.心理カウンセリング分野におけるバイオフィードバック療法について

ストレスオフを心理学的に考えるとリラクゼーションという概念が浮かぶかと思います。リラクゼーションは緊張状態の反対の状態として、ストレスのないリラックスした状態を作り出すアプローチ全般を指します。心理カウンセリングの分野には、バイオフィードバック療法というものがあります。これは、生理心理学的な観点から、自分自身の心身の状態をクライエントにリアルタイムで見せることで、リラックス状態を作り出していくという療法です。

 

バイオフィードバックという用語は、個人の単独あるいは複数の生理反応に関する情報を視覚・聴覚・触覚など知覚可能な刺激に変換して本人に呈示することにより、生理心理学的な観点から状態を把握し、自己調節を促進しようとするアプローチのことを指します。バイオフィードバックは、当初は大型の機材やモニターを利用して、自身の生理状態を対象者本人に見せるという手法が取られていました。現在では、タブレットやスマートフォンなどを活用して、WifiやBluetoothによる無線でのデータのやり取りが可能となり、より身近で、より簡単に実施できるようになってきています。
バイオフィードバックは心理学者のキンメルとヒルがオペラント条件づけの手法を用いて強化を付随させた結果、皮膚抵抗反応の増大が認められたと報告したのが最初だと言われています。それ以前には、条件づけの中でも、レスポンデント条件づけに代表される「生まれつき備わっている刺激-反応の関係性」よってのみ変容するといわれていた生理的反応(自律神経系に関する反応)がオペラント条件づけによっても変化するということが判明したわけです。

 

3.バイオフィードバックの心理療法について

そして、バイオフィードバックが心理療法として確立されていきます。脳波や心拍、交感神経・副交感神経の状態は、ストレスや精神疾患との関りが深く、客観的な指標となることは既に様々な研究によって分かっています。しかし、私たちはそれを日常生活の中で「目で見て」確認することが難しいわけです。それを「目で見て数字として確認できる」状態にするのがバイオフィードバックであり、これを心理カウンセリングに応用するのがバイオフィードバック療法です。代表的な手法としては、脳波計で脳波を測定しながら、それをモニターに映してクライエントに見せるというものがあります。脳波の中でもα波はリラックス状態で発生することが多いといわれています。そこで、クライエントにリラクゼーション技法を実施しながら、リアルタイムでモニターに映る脳波を確認させ、α波が出現している(α波の成分が大きくなっている)状態を認識させます。そして、その状態を維持したり、自然に出せるように訓練をすることで、リラックス状態を自分で作り出せるようにしていくわけです。

 

4.まとめ

このように、心理学では、ストレスオフやリラクゼーションについても研究・実践が進められています。

 

 

著者・編集者プロフィール

この記事を執筆・編集したのはTERADA医療福祉カレッジ編集部

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