メンタルヘルスに効果的な療法には様々なものがあります。
今回は、いわゆる「メジャーな療法」ではない様々な両方について解説したいと思います。
カウンセリングには認知行動療法や精神分析療法などの様々な療法があります。
しかし、それ以外にもメンタルヘルスに効果的な療法が存在しています。
支持的な心理療法の一種で、選ばれた題材の読書を通じて行われます。
育児や仕事などに関する適切な情報の提供や、ストレスなどのメンタルへルスに関する知識の提供、モチベーションの向上、カウンセラーなどの専門家とのコミュニケーションの促進、物語による緊張の緩和、パーソナリティに関する「気づき」の獲得などの様々な目的に対して実施されます。
また、遊戯療法の一種として子どもたちに物語の読み聞かせるなどの「読み聞かせ療法」的なアプローチもあります。
心理学者の田嶌誠一先生が1987年に開発した心理療法です。
田嶌先生は無意識的なものとの心的距離にポイントをおいて、壺イメージ療法を開発しました。
イメージの中で複数の壺を表出させることによって、様々な壺の中にその壺特有の無意識的なものが現れるという傾向を発見しました。
イメージ技法としては、それぞれの壺にクライエントが入り、じっくり体験し、その後で壺から出て、蓋をしっかりすることによって、無意識的なものとの体験内容の変容と、それとの心的距離をしっかりとることを目的としています。
心理学者の小林八郎先生が1956年に提唱したもので、生活指導や作業療法、レクリエーションなどを包括する治療的アプローチです。
その後、日本の時代が変遷する中で、精神衛生に関する法律・制度などが変わり、精神病院の開放化と患者の自治活動などの流れが起こりました。
その過程で、統合失調症患者の再発防止と地域生活支援を目的とした「生活臨床」が発展しました。
そして、精神障害者の「生活のしづらさ」が体系化され、これらを改善し克服するために「生活経験の学習」を促進する技法として生活療法が発展していきました。
代謝異常や消化吸収に問題のある疾患に対して、特別な内容成分の食事を与える治療法のこと。
肥満・糖尿病・腎臓病・肝臓病・高血圧・痛風・膵臓病・胃腸疾患などに適用されており、その病態ごとに様々な対応を実施します。
糖尿病の場合には、摂取エネルギー量を制限して各種栄養素のバランスをとるようにするといった食事内容のコントロールとともに、食行動を誘発しやすい刺激の制限や自己監視などによる食行動のコントロールも必要となります。この刺激の制限や自己監視などの部分には心理学的な要素も多く、学習心理学や行動療法などの要素も強いです。
また、栄養バランスを整えることで、神経伝達物質の分泌やライフスタイルそのものの調整などができることもあり、うつ病などの治療・支援にも食事療法は活用されています。
古くは種々の疾患に対して治療効果が信仰的に期待され利用されてきた療法です。
しかし、近年のリハビリテーション治療の1つとして、重要な位置を占めているのが温泉療法であり、科学的な根拠に基づいたものになっています。
温泉の効果としては、温熱作用・物理的静水圧作用・含有成分の特異的作用(飲泉・浴泉)などがあります。
特に最近では温熱による血液循環の促進作用、身体各組織の賦活作用、痛みの鎮静・鎮痛作用、さらに心理的効果として温泉地の自然環境がもたらすメンタルへルスの維持・向上や安定、疲労回復などの作用も指摘されています。
今回、紹介させていただいた内容は、どちらかというと“マイナー”な療法が多いですが、いわゆる“メジャー”な心理療法全般については、こころ検定1級(メンタルケア心理専門士)のテキストである、カウンセリング技法の全編にわたって概観しています。興味・関心がある方は、是非、勉強してみていただければと思います。
この記事を執筆・編集したのはTERADA医療福祉カレッジ編集部
「つぶやきコラム」は、医療・福祉・心理学・メンタルケアの通信教育スクール「TERADA医療福祉カレッジ」が運営するメディアです。
医療・福祉・心理学・メンタルケア・メンタルヘルスに興味がある、調べたいことがある、学んでみたい人のために、学びを考えるうえで役立つ情報をお届けしています。