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心理カウンセリングとは?

2021.11.26 心理
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心理カウンセリングとは コラムイメージ
  1. 心理カウンセリングとは?

 

心理カウンセリングとは、直接対面することを基本として、精神科医や心療内科医、心理カウンセラーなどの有資格者が患者(クライエント)がコミュニケーションをとる中で、患者(クライエント)の抱えているメンタルヘルス上の問題・悩みを改善・解決していくというものです。

 

 

ただし「胃が痛い」や「頭痛がする」などの身体的な問題や悩みに対応するものではなく、あくまで心理的・メンタルヘルス的な問題に対応するのが心理カウンセリングです。

 

 

心理カウンセラーについては、近年、国家資格である公認心理師が誕生したこともあり、注目を集めている資格でもあり、目指している人も増えています。基本的には、大学・大学院で6年間、心理学講座や精神医学講座、カウンセリング講座などで学び、卒業論文や修士論文を提出(審査)した上で、卒業後に心理カウンセラーの資格試験を受験することができます。

 

 

試験合格後に晴れて資格を取得して、社会で心理カウンセラーとして活躍することができるのです。
また、民間資格ではありますが、メンタルケア学術学会のこころ検定2級講座やこころ検定1級講座も、合格後に申請することで、メンタルケア心理士資格(こころ検定2級)、メンタルケア心理専門士資格(こころ検定1級)という心理カウンセラー資格を取得することができます。

 

 

こころ検定の資格講座は民間資格ではあるものの、しっかりとした講座でメンタルヘルスについて学ぶことができ、また、分かりやすく学ぶことのできるカリキュラムとなっています。そのため、働きながら心理カウンセラー資格の取得を目指すこともできます。

 

心理カウンセリングの目的とは?

心理カウンセリングの目的とは?

 

心理カウンセリングの目的とは、クライエントの抱えるメンタルヘルス上の問題・悩みの改善や解決です。クライエントによって、抱えている問題・悩みの種類は千差万別ですが、基本的に心理カウンセラー資格取得者はどのようなメンタルヘルス上の問題・悩みに対しても、科学的根拠に基づいたカウンセリングをすることができることが前提となっています。

 

 

そのために、様々な専門的な知識・技術を学ぶ必要があるわけです。
また、心理カウンセリングは様々な精神疾患の治療・支援を目的とすることも多く、心理学だけでなく、精神医学に関する知識が非常に重要となっています。

 

従って、心理カウンセラー資格の取得を目指す人は、カウンセリングに関する知識・技術だけでなく、心理学と合わせて精神医学についても学ぶ必要があります。

 

 

さらに、心理カウンセラー資格取得を目指す人は心理学の中でも研究法や実験法、心理統計学などについても学ぶ必要があります。そして、その過程でWordやExcelなどのITスキルについても学ぶ必要があります。

 

 

これらの目的は、国家資格である公認心理師であっても、こころ検定2級(メンタルケア心理士資格)やこころ検定1級(メンタルケア心理専門士資格)などの民間資格であっても共通であり、資格や検定よって、目的が異なることはありません。

 

心理カウンセリングはどこで行うの?

心理カウンセリングはどこで行うの?

 

心理カウンセリングは主に病院などの医療機関や、カウンセリングルームや相談室などの非医療機関で行われるものです。

 

基本的に完全予約制であり、事前にクライエントが予約をすることで、決められた時間の中でカウンセリングが行われます。

 

 

心理カウンセリング自体が敷居の高いイメージがあるかと思いますが、医療機関であれ、非医療機関であれ、気軽に相談することができるのです。

 

ただし、心理カウンセリングは1回でメンタルヘルス上の問題や悩みを解決できるわけではないので、定期的に病院やカウンセリングルームに通う必要があります。

 

 

また、より具体的には、クライエントと心理カウンセラー資格取得者や医師が1対1の状況で、他に人のいない個室でカウンセリングを実施するので、重要な個人情報などが外部に漏れる心配は基本的にはありません。

 

こういった職業倫理についても、こころ検定2級やこころ検定1級などの講座でも学ぶことができます。

 

 

  1. 心理カウンセリングの技術とは?

心理カウンセリングの技術とは? 

 

心理カウンセラー資格取得を目指す人は、心理カウンセリングに関する知識・技術と合わせて、心理学・精神医学などの様々な知識・技術について学ぶ必要があります。

 

知識については、様々な授業・講座などを受講し、試験や検定に合格することで、学ぶべき内容が身についているかどうかを判断されます。

 

 

その際に、実際に模擬カウンセリングを実施して、実力を見るという試験が実施されることもあります。一方で、カウンセリングの技術的な部分については、どのようなスキルが求められているのでしょうか?

 

 

クライエントのメンタルヘルスを改善し、問題や悩みを改善・解決するためには、一般的な雑談などとは異なるコミュニケーション技術が必要になります。

 

これが心理カウンセリングが学術的・専門的なものであるということをよく表しています。最も基本的なものとして、心理カウンセリングには傾聴という技術があります。

 

 

傾聴はアクティブ・リスニングともよばれ、ただ話を聴くのではなく、積極的にクライエントの相談を目と耳で聴きながら、カウンセリングを進めていくというものです。そして、心理カウンセリングとは、観察による分析とも定義されています。

 

 

従って、心理カウンセラー資格取得を目指す人は常にクライエントに対して、科学者・研究者としての視点を持ってカウンセリングを実施する必要があります。こころ検定2級講座やこころ検定1級講座においても、科学者・研究者としての視点を養うための講座があり、国家資格と同様に「カウンセリングができる心理学者」を目標としたカリキュラムを通じて学ぶことができます。

 

心理カウンセリングを学んだ人と学んでない人との違いは?

心理カウンセリングを学んだ人と学んでない人との違いは? 

心理カウンセリングを学んだ人(医師・心理カウンセラー資格取得者)と、心理カウンセリングを学んでいない人では、具体的にどのようなスキルの違いがあるのでしょうか。

 

心理カウンセリングや心理学や精神医学の基礎・応用・臨床について授業や講座などで学んだ人(医師・心理カウセラー資格取得者)は、一般論や自分の個人的経験に基づいた対応はしません。

 

 

逆にカウンセリングやメンタルヘルスに関する科学的な知識・技術を学んでいない人は、どうしても一般論や個人的な経験に基づいたコミュニケーションをとってしまいがちになります。

 

それ自体は悪いことではないかもしれませんが、メンタルヘルスの改善を目的とした心理カウンセリングでは、不充分な対応となってしまいます。

 

 

また、一般論や個人的経験に基づく対応なら、家族や友人に相談しても同じ結論に達することができてしまうかもしれません。

この場合、専門的な対応ではなく、ましてや、お金を払って医師や心理カウセラー資格取得者から受ける心理カウンセリングとは質が異なるものとなってしまうでしょう。

 

メンタルヘルスの知識をしっかりと授業や講座を通じて学ぶことで、社会的に信頼される心理カウンセラーであると同時に、一般的な相談とはレベルの違う本当の「心理カウンセリング」ができるはずなのです。

 

 

なお、こころ検定2級講座やこころ検定1級講座について学ぶことで、このような雑談や一般論を超えた技術を身に着けることができるのです。

 

心理カウンセリングって保険はつかえるの?

 

 

心理カウンセリングは前述の通り、医療機関で実施される場合と、カウンセリングルームや相談室などの非医療機関で実施される場合があります。そのため、心理カウンセリングの一部は医療保険の対象となっています。

 

 

まずは、医療機関で実施される心理カウンセリングですが、これは医師または医師の指示を受けた心理カウンセラー資格取得者が医療機関内で実施するものとなります。

 

そのため、薬を処方する薬物療法や認知行動療法、各種心理検査などの一部の心理カウンセリングは、医療保険が適用されます。

 

 

これは医師が実施しても、心理カウンセラー資格取得者が実施しても同じく医療保険が適用されます。

 

また、「一部の心理カウンセリング」というのは、適用される心理カウンセリングのアプローチ(心理療法)や心理検査の種類が限定されるという意味と、回数としての制限があることなどが該当します。

 

 

一方で、医師や医療機関が関わらない場合、全ての心理カウンセリングは医療保険の対象とはなりません。

 

 

では、資格や検定という観点からは、保険適用については、どのような現状なのでしょうか。

 

これも前述のケースに基本的に倣うものとなります。たとえば、こころ検定2級を取得し、メンタルケア心理士資格を取得した方が、心理カウンセリングを担当するとしましょう。

 

 

この場合、こころ検定2級(メンタルケア心理士資格)を取得した方が、医師の指示の下、医療機関内で心理カウンセリングを実施する場合、一部は保険適用となります。

 

一方で、こころ検定2級(メンタルケア心理士)の方が、カウンセリングルームや相談室などの非医療機関で心理カウンセリングを実施する場合、それはいかなる心理療法を実施する場合も、医療保険の対象とはなりません。

 

 

つまり、資格や検定によって保険の適用有無が決まるのではなく、どこで、どんな心理カウンセリングを実施するのかが重要であるということなのです。

 

 

  1. 心理カウンセリングの基本的な流れとは?

心理カウンセリングの基本的な流れとは? 

心理カウンセリングには基本的な流れがあります。まずは、クライエントが予約をするというところから、カウンセリングはスタートします。

 

逆に、医師や心理カウンセラーが「カウンセリングを受けてみませんか?」のように、カウンセリングに勧誘するようなことは倫理上、してはいけないとされています。

 

 

心理カウンセリングにおいて、スタート切るのはほぼ必ず、クライエントからなのです。そして、予約が完了して最初に実施されるのが、インテーク面接とよばれるものです。

 

インテーク面接では、最初のセッションということもあり、基本的にはカウンセリング中は情報収集に時間が費やされます。

 

 

また、クライエントに対して「心理カウンセリングとは何か?」「カウンセリングは何ができて、何ができないのか?」「カウンセリングをどのようなルールの下で実施するのか?」などの事務的な情報の提示や手続きを実施する場面として重要なものとなっています。

 

こういった事務的な手続きや倫理規定なども、心理カウンセラーとなるためには学ぶ必要があります。

 

 

インテーク面接後に、クライエントが次回のカウンセリングを希望する場合、改めて予約をとって、カウンセリングを進めていきます。カウンセリングそのものは、前述した傾聴を中心とした「聴く技術」を活用して進めていき、随時、質問や心理検査なども交えながら、クライエントの現状を把握しつつ、メンタルヘルスの改善や抱えている問題・悩みの解決に努めていきます。

 

心理カウンセリングでの注意点

心理カウンセリングでの注意点

 

 

心理カウンセリングにおける注意点として、必ず治癒するという保証があるわけではないということが挙げられます。

 

医療機関での薬物療法なども含め、カウンセリングで絶対に治るということが保証できないので、心理カウンセリングを受ける場合は、予め想定しておく必要があります。

 

 

また、医師や心理カウンセラー側もクライエントに対して、その旨をカウンセリングを開始する前に予め伝えておく必要があります。

 

また、前述の通り、心理カウンセリングは1回のセッションで完全に問題が解決したり、病気の症状が治まったりするものではないので、その点についても注意が必要です。

 

 

さらに、カウンセリングは完全予約制ということもあり、たとえば、週に1回、1時間のセッションが継続的に実施されるとすると、その分の時間などを確保する必要もあるでしょう。

 

心理カウンセリングをキャンセルすることもできますが、その場合はキャンセル料が発生することもあります。

 

 

何より、定期的・継続的な心理カウンセリングを実施しなければ、治療効果も上がらないので、一時的ではあるものの、心理カウンセリングを生活の一部として考えていく必要が出てくるでしょう。

 

心理カウンセリングの終わりはあるの?

心理カウンセリングの終わりはあるの? 

 

心理カウンセリングも終結というものがあります。こ

 

れは、担当の医師や心理カウンセラーがクライエントのメンタルヘルスについて専門的な見地から観察・分析し、カウンセリングが必要ないと判断できた場合に、クライエントの了承を得て終了となるという流れがあります。

 

 

ただし、その前に段階的にカウンセリングのセッション数や頻度を減らしていくという流れもありますので、いきなり終結するわけではありません。

 

また、フォローアップといって、基本的なカウンセリングは終了した後、3か月に1回や半年に1回などのペースで経過観察をすることもあります。

 

 

従って、あくまでクライエントの意思を尊重した上で、徐々に回数を減らしたり、経過観察に移行したりしながら、最終的な終結を迎えていくという流れになります。

 

なお、症状が再発したり、別の悩みを抱えることになった場合は、再度、心理カウンセリングを再開することは可能です。

 

 

  1. 心理カウンセリングを受けた結果、どうなの?

心理カウンセリングを受けた結果、どうなの?

 

 

心理カウンセリングを受けることで、どのような変化が起きるのでしょうか。

 

まずは、医師や心理カウンセラーなどに話をする過程で、自分自身の考えや気持ちが整理整頓されるという効果が期待できます。

そして、自分の内に押さえ込んでいた悩みを専門家に話すということ自体にストレス軽減効果もあります。

 

 

ただし、これらは専門家ではない一般の人に話しても起きる可能性のある変化です。

より大きな変化としては、医師や心理カウンセラーなどの専門家とのコミュニケーションの中で、メンタルヘルス上の問題や症状のメカニズムが明らかとなり、その上で、対処方法や改善方法を知ることができます。

 

そして、それらの対処や改善を実施していくことで、メンタルヘルスの状態そのものも改善していくことになります。

 

 

また、一度、対処方法や改善方法を知ることができれば、心理カウンセリングを受けなくても、自分自身でメンタルヘルスのセルフケアを実施できるようにもなります。

 

 

  1. まとめ

まとめ

 

いかがだったでしょうか。心理カウンセリングは、日本においては、まだまだ敷居が高いものとなっていますが、実は「病気になる前」に気軽にカウンセリングを受ける方が重要であると考えられています。

 

 

つまり、メンタルヘルスの予防のためにも、心理カウンセリングを受けて、問題の早期発見・早期解決に努めた方が、深刻な病状になるのを防ぐことができるわけです。

 

 

こころ検定2級の講座で学ぶことで専門的な知識・技術を身に着け、試験に合格し、メンタルケア心理士の資格を有していれば、基本的な心理カウンセリングを実施することができます。

 

こころ検定2級講座やこころ検定1級講座のカリキュラムは分かりやすいと同時に、大学・大学院で学ぶような専門的な授業・講座ともなっています。

 

 

興味・関心のある方は、是非、こころ検定2級の講座を受講し、メンタルケア心理士の資格取得にチャレンジしてみていただければと思います。

著者・編集者プロフィール

この記事を執筆・編集したのはTERADA医療福祉カレッジ編集部

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